自由の意味を求めて男ふたりが旅をする、というストーリーはどうやらアメリカ文化に根付いた古典的なスタイルらしい。古くはアメリカ文学の名作「ハックルベリー・フィンの冒険」がそうだ。さらにはアメリカン・ニューシネマの代表作「真夜中のカウボーイ」、「イージーライダー」なども同様のスタイルを踏襲しているといえる。「イージーライダー」の劇中、アル中の弁護士役のジャック・ニコルソンは主人公のふたりにこんなセリフを呟く。「アメリカ人は個人の自由についてはいくらでも語るけど、実際に自由な個人を見るのは嫌なんだよ」。言い得て妙だ。 そういえばサーファーという人種にも真に自由な人間が多いようだ。もしアメリカの古典になぞらえて、ふたりのサーファーが自由の意味を求めて旅をしたら…。カリフォルニアの映像クリエーター、サイラス・サットンの最新フィルム『Stoked&Broke』は、まさにそんなロードムービーだ。 1月に