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ブックマーク / somethingorange.net (3)

  • ロミオよ、ロミオ。 - Something Orange

    その頃からいつとなく感得したものとみえて、仔細あって、あの白痴(ばか)に身を任せて山に籠ってからは神変不思議、年を経るに従うて神通自在じゃ。はじめは体を押つけたのが、足ばかりとなり、手さきとなり、果は間を隔てていても、道を迷うた旅人は嬢様が思うままはッという呼吸で変ずるわ。 と親仁(おやじ)がその時物語って、ご坊は、孤家(ひとつや)の周囲(ぐるり)で、猿を見たろう、蟇(ひき)を見たろう、蝙蝠を見たであろう、兎も蛇も皆嬢様に谷川の水を浴びせられて畜生にされたる輩! あわれあの時あの婦人(おんな)が、蟇に絡(まつわ)られたのも、猿に抱かれたのも、蝙蝠に吸われたのも、夜中に魑魅魍魎に魘(おそ)われたのも、思い出して、私はひしひしと胸に当った。 泉鏡花『高野聖』 館。 館は時に異界である。 あまりに広壮、あまりに高雅なる屋敷は、長い時を経て一つの宇宙を形づくる。たとえば、アッシャー家*1。たとえば

    ロミオよ、ロミオ。 - Something Orange
  • だれでも罵倒する人間がどうしても罵倒できないもの、なーんだ? - Something Orange

    ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書) 作者: 中川淳一郎出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/04/17メディア: 新書購入: 35人 クリック: 977回この商品を含むブログ (216件) を見る 今ウェブは退化中ですが、何か? クリック無間地獄に落ちた人々 (講談社BIZ) 作者: 中川淳一郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/12/18メディア: 単行購入: 2人 クリック: 54回この商品を含むブログ (19件) を見る いまさらながら、読了。 タイトルこそ過激だが、中身は意外に真っ当。たしかにその通りだな、と思わせられる。匿名の脊髄反射コメントと、罵倒、揶揄、冷笑、嘲弄の嵐――それがネットの一面の真実だ。 もちろん、ネットには素晴らしい人もいれば、おもしろい記事もある。しかし、争いごとや差別発言があまりにも多い。ネットをやっていると大半の日人はどうしよう

  • いちゃいちゃ、らぶらぶ、べたべた、あまあま、でれでれ、えろえろ。 - Something Orange

    羽山浩一は病んでいた。女性の顔かたちを確認できない奇病である。 目鼻立ちはわかる。判別できる。しかし、なぜかそれが一つのかたちにまとまらないのだった。そのため、かれは成人してなお、一人の女性の顔も知らなかった。 あるとき、羽山は、それまで育ててくれた養父母を事故で失い、実家の家である倉木家へ赴くことになる。人里離れた山奥に居をかまえるその家は、代々巫女が権力を握る女系の一族だった。 羽山はそこで一族の当主に任命され、逢ったこともないいいなずけと夫婦になるよう命じられる。そして、その少女、鈴菜と出逢ったとき、初めて女性の顔を識別できるようになった自分に気づくのだった。 いったい何が起こっているのか? なぞと怪異に満ちた物語が始まる。 と、そういうわけで、オービットのヒット作『顔のない月』である。累計で10万を売り上げたという有名作品であるが、ぼくは初めてプレイした。 結論から書くと、実に

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