社員同士を競争させず、全員を優秀なSE(システムエンジニア)に育てることを目指す──。 こんな独自の人事評価と社員育成に取り組む会社が、企業の人事関係者の間で注目を集めている。 東京海上日動火災保険の全額出資の子会社で、東京海上グループに所属する企業の情報システムの開発などを手がける東京海上日動システムズだ。 人事制度のコンサルティング会社の助言に従わず、独自の制度の導入に踏み切った真意を、同社の横塚裕志社長が打ち明ける。 (構成は中野目 純一 日経ビジネス記者) 当社では、社員同士を競争させない人事評価制度を採用しています。 その中身は、レベルの高いSE(システムエンジニア)に共通して見られる32項目ほどのコンピテンシー(行動特性)を規定し、それらを社員が実行できているかどうかを絶対評価で判定するものです。相対評価で社員を比較して、優劣をつけることはしません。 コンピテンシーに照らして社
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