WWDC 2011の基調講演は2時間にも及ぶ長いものとなったが、個人的に非常に思い入れがある講演となった。理由はいくつかある。まず第1に、私がこれまで持ち続けていた疑問にズバリ正面から答える内容だったからだ。 ちょうど半年前、今回の講演で「OS X Lion」を紹介したワールドワイドマーケティング担当のフィル・シラー氏が来日したおり、私が心の底から聞きたいと思って投げかけた質問が2つあった。 1つは「ポストPC時代の到来で、デジタルハブ構想がどうなるのか」という点だった。この時点では「iCloud」が未発表だったため、「まだPCが中心」という答えだったが、今回それに代わるハブとしてiCloudが発表されたのは非常に感慨深い。 もう1つは、iPadにはファイルの概念がないため、書類のやりとりが大変だということだった(それに加えて、アプリケーション単位で作業が分断してしまうことも少し問題だと思
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