難関試験を突破するために、多くの時間とお金を費やした「士業」の先生方は、今、悪夢の真っ只中。報酬単価は下がる一方、新規の顧客もなかなか取れない。資格さえ取れば一丁上がりも、今は昔。彼らの窮状を覗いてみた。 【弁護士:年収200万円】 ◆依頼を求めて町から町へ、流浪の弁護士は今日も開店休業状態 「開店休業状態ですね。仕事は月に2〜3件程度でしょうか」 と語るのは、中部地方の田舎町でひっそりと弁護士事務所を開いている山村仁氏(仮名・55歳)だ。 サラリーマン生活を経て苦労の末、30歳で司法試験に合格。時はバブル、イソ弁(事務所に雇われている弁護士)といえども年収は1000万円を超える年もあった。満を持して30代半ばで独立開業したものの、山村氏は「人生は今も右肩下がり」だと嘆く。 「開業さえすればバラ色と思っていたのも事実です。ですが、看板さえ出せば依頼人が来るってもんでもないんです