「いかのおすし」は防犯のために考えられた標語です。防犯は警察の仕事であり、犯罪の多寡にかかわらず、犯罪がこの世からなくならない限りは続けられるべき活動でしょう。ただし、「近年多発する犯罪に」とか、「少年犯罪の増加傾向」のような宣伝文句には、実証性がないかもしれません。 私自身がデータをもっているわけではないので真偽の議論に立ち入るつもりはないのですが、たとえば、こんな本があります。 犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (浜井 浩一/芹沢 一也 光文社新書) 私はまだ読んでいないのですが、この本には、「治安悪化言説こそが「神話」なのである。……事実と相反する「神話」がなぜ「常識」と化したのか? 統計と思想の両面から迫る」というようなことが書かれているそうです。公式統計のグラフにかかわらず、その内容を精査すると、実際には犯罪は増えていないのではないかということのようです。 「いかのおすし」を肯