架空の有料老人ホームなどの入居権をまとめ買いさせる「買え買え詐欺」が急増していることが、7日までの国民生活センターの調べで分かった。今年度、同センターに寄せられた相談件数は82件(昨年12月まで)で、既に前年同期の3倍超に達している。具体的な手口としては「親を入居させて孝行したい」「被災地の方を入居させてあげたい」など心情に訴えるケースが多く、中には1000万円以上の被害に遭った例も。同センターでは、現金を支払ってしまえば取り戻すのは極めて困難とし、少しでも疑問や不安を感じる取引を持ち掛けられた場合は、同センターに相談するよう呼び掛けている。【ただ正芳】 「買え買え詐欺」は、架空の商品や権利の購入を勧めるパンフレットを送り付けた上で、「パンフレットを持つ人しか購入できない。代理購入してくれれば、のちほど高値で買い取る」などと勧誘し、金をだまし取る手口。未公開株や社債といった架空の金融商品を