ライトノベルの賞に小説を投稿したことがある。 ライトノベルは20冊程度しか読んだことなかった。 しかし、ライトノベルの賞は割合早く大賞が決まるのに対し、他の賞は選考が長すぎ、結果が出るのに時間がかかる。 俺はそれを嫌い、ライトノベルを選んだ。俺のような人間が多いのかライトノベルの賞の受賞者に「実はライトのベルほとんど読んだことなくて・・・・」という人も少なくないらしい。 高校生のころから小説を書き、いつかは小説家になるのが夢だった。 大学時代は「俺は小説家になってやるんだ」という思いだけで生きているような学生だった。 友達も作らず、彼女も作らず、バイトもせず、その寂しさむなしさを紛らわすために「俺は小説家という偉い職業になる」という妄想で生きていた。 今はどれだけ落ちぶれていても小説家になりさえすれば報われると思った。 もちろん小説を書くのが好きだったが、それ以外のよこしまな動機があった。