身体の部位に「みぞおち」と呼ばれる場所があります。左右の肋骨が合わさるところのすぐ下の骨がない部分で、ここを蹴られたり殴られたりすると「うぅっ!」と痛い、あの場所です。 医学的には心窩部(しんかぶ)、武道などでは水月(すいげつ)とも呼ばれますが、通常は「鳩尾」と書いて「みぞおち」と読みます。さて、どうしてでしょうか? 水が落ちる場所だから「みずおち」 まず「みぞおち」という読み方ですが、これは「みずおち」が変化したもので、もともとは飲んだ水が落ちる場所という意味からきているといいます。 いっぽう「鳩尾」という漢字は、この部分が鳩の尾の形に似ているからそう書かれるようになりました。 この「鳩尾」、そのまま「はとお」と読むこともありますが、身体以外で使う場合は「きゅうび」と読むケースも少なくありません。「鳩尾形(きゅうびがた)」というと三角形や台形のことを指し、すなわち、「みぞおち」の部分が三