日本の政界、国民とずれた不協和音 2011年6月3日(金)15:00 (フィナンシャル・タイムズ 2011年6月2日初出 翻訳gooニュース) ミュア・ディッキー東京支局長 皇帝ネロは、ローマが燃えるかたわらで楽器を弾いていたと言われる。日本の政治家たちが奏でる音色はもっと耳障りだ。彼らは諍い(いさかい)、たくらむばかり。 派手な政治ドラマと低劣な政争茶番が繰り広げられた2日、日本の菅直人首相は内閣不信任決議の成立を免れた。決議案がもし可決されていれば、任期1年未満で退任するところだった。しかし首相が勝ったからといって、世界第三位の経済大国の政治がもっと協力的で生産的なものになるなど、ほとんど期待できない。 与党・民主党はひどい分裂状態にある。そして、いつのことか曖昧な未来のとある時点でいずれ退任するという菅首相の(デルフォイの神託のように)分かりにくい約束について、民主党関係者らはたちま