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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (10)

  • ゲームで子育て「バーンアウト・パラダイス」

    ゲーム脳の恐怖」などと、まるでB級ホラーみたいなタイトルで脅しかかる人がいる。しかし、もし「ゲーム漬け」になるとしたら、わが子ではなく、間違いなくわたし自身だろう。徹夜プレイというよりも、落ちるまで頑張るからね。俺、息子が高校生になったらKanonやらせるんだー(死亡フラグ) ところが、困ったことに息子はあんまりゲームをしたがらない。いや、遊ぶことは遊ぶんだが、ちょっと壁があるとすぐあきらめてしまう。失敗することに臆病になっている、という感じだ。ゲームなんだから、何度でもやり直せるんだよ!と口酸っぱくしても、「どうせパパは上手だし」と引っ込んでしまう。 これではいかん!ということで、急遽「Burnout Paradise/バーンアウト・パラダイス」を購入する(ホントはわたしがしたかったのだ)。いや~これはリアルだわ。架空の街「パラダイス・シティ」を疾走するレースゲームなんだけど、爽快と熱

    ゲームで子育て「バーンアウト・パラダイス」
  • この本がスゴい2009

    今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 スゴいは多々あれど、独力で発掘できるはずもないので、スゴを読んだ「あなた」を探す。好きなばかりで傷気味で、お山の蛙か、井の中の大将になったつもりのわたしにとって、「あなた」は良い刺激であり指針でありアドバイザーなんだ。 そう、好きなだけ読むのもいいし、屋さんだけで事足れりとしてもいい、それでも読みきれないほど。そして、自分の周りに壁を築いて、ヒキコモるのもアリ(わたし自身がそうだった)。時折みかける独善に陥っている人を反面教師として、自らを戒める。ブンガク小説ばっかり読んで、世界を分かった気になっている人、科学リテラシーこそ全てで他はクズだとのまたう人、それぞれの得意分野では天狗だろうが、外から眺めていると、こっけいで仕方ない。 そんな「わたし」にならないために、広く、深く、遠くまで「あなた」を探す。「あなた」のおかげで、こ

    この本がスゴい2009
  • ゲームと犯罪と子どもたち

    まずアメリカの現実。次の選択肢のうち、正しいものが一つある、あててみて。 ゲーム・プレイヤーの大半は子ども(18歳未満)で、50歳以上でTVゲームPCゲームをする人は、ほとんどいないベルトウェイ狙撃事件犯のマルボは、Xbox「ヘイロー」をしながら殺人の練習をした。「人間の姿をしたものを何度も撃って、感覚が麻痺していました」2005年8月、アメリカ心理学会は、「テレビゲームの暴力シーンの73パーセントで犯人は罰を受けておらず、暴力は紛争解決の有効な手段であると教唆している」と発表した米国医師会によると、2001年、もっとも暴力的ゲームの一つとして「星のカービィ64」が挙げられた。 答えは4。 ゲームプレイヤーの平均年齢は35歳で、50歳以上は25%を占めている(*1)。"Halo"の敵は昆虫型だし、狙撃犯マルボは、物の銃で練習した(*2)。「暴力を教唆している」と批判されたのは、ゲーム

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  • 大学教師が新入生にすすめる100冊

    恒例の100冊リスト。 ただし、これまでの趣向を外した。「ベスト100ランキング」は楽しいが、変わりばえしない。毎年似たような「ベスト100」をヒネり出すのも飽きた。ホントのところ、「大学新入生」と銘打っているものの、わたしのためのブックリストなのだ。読んできたやつ、未読のやつ、読みたいやつを抽出したりふり返るためのきっかけなのだから。 だから、今回はランキングをしない。母体のリストは、「大学教師が新入生にオススメする」なんだけれど、そこからの選出はわたしの手になるもの。今までのリスト作成の過程で知り合えたものや、「読まねばリスト」に追加したもの。積読山に刺さったまま、課題と化しているものを中心に100挙げた。 もちろんこの100冊を参考にしてもいいし、母体リストから自分専用の一覧を作ってもいい。母体のリストは三千弱になるが、元となったのは、以下のリスト。ブックガイドは多々あるが、「大学

    大学教師が新入生にすすめる100冊
  • この本がスゴい2008

    今年もよい出会いがあり、それはあなたのおかげ、とても感謝しています。 ここでいう「あなた」とは、親切にもコメント欄よりオススメいただいたアナタだけでなく、某所で罵倒しまくってたキミも含まれる。なぜなら、「○○がスゴいんだってーフフン、じゃぁ△△読んでないだろ」なーんて教えてくれたから。 ありがたいのはまさにソレ、「そんならコレを読め」と言ってくれる方は、○○も△△も読んでる。わたしが知らない△△を、わたしが読んだ○○から教えてくれるのだから、これほど有益なものはない。 わたしが知らないスゴは、きっとあなたが読んでいる所以はここにある。反面、これができずに唯我独尊を貫くと、非常に限定された世界の読書王となる。なまじ蓄積があるだけに、外からのアドバイスが受け入れられず、読書はすべて自意識の確認作業となる。気の毒だけど、よい反面教師だ。この道は、いつかきた道。わたし自身が陥らないよう、用心用心

    この本がスゴい2008
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 学力低下の本当の原因

    教育の荒廃が叫ばれている。 学校、保護者、子ども自身、そしてそれらを取り巻く環境――官僚、政治家、教育委員会、地域社会が制度疲労に陥っている。教育亡国論が喧しくとも思考停止と非難合戦、手をこまねいているばかり。教育現場は完全に活力を失っており、責任転嫁の応酬に明け暮れている。 ■ 教育改革の担当者は誰か? 象徴的な例を、いくつか挙げよう。ひとつめは、NHK世論調査(※1)だ。「教育改革の担当者は誰か?」という問いかけに対し、こんな結果が得られた。 注目すべきは、教育のまさに現場にいるはずの「教師」と答えたのが、たった8%ということ。あまつさえ、「父母」と答えたのがわずか2%は情けない。いわゆる「お上」任せである。「教育」は政争の具に貶められ、人質化している。そして、いまどきの教師、両親は、当事者意識を完全に欠如しており、犠牲になるのは子どもたちだ。 ■ 4脚のニワトリ、絵の具でできる「き

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  • 「妖女サイベルの呼び声」はスゴ本

    極上のファンタジー。キャラとイベントで物語を転がす濫製ファンタジーの対極にある。 「ファンタジー」なんて、しょせん剣と魔法、光と闇の活劇でしょ? ――なんて、ファンタジーを見くびってた。誤ってた。謝る。 予めお約束のコードがあって、そいつをどんなパラメーターでなぞるかでヴァリエーションを増やす。そんな固定化した観念がまるっきり見当違いだったことを思い知らされる。この物語はファンタジーでしか書けないし、テーマはファンタジーを、(少なくともわたしが勝手にファンタジーだと思いこんでた範囲を) 完全に超えている。 かといって、テーマが深遠だとかフクザツだとかいうわけではない。魔法使いサイベルが、人の心と愛を知り、そしてそれゆえに苦悩し、破滅へ向かおうとする話。お約束の台どおりに進まない心理劇を眺めている気分になる。 かつて読んだファンタジーの記憶を刺激する一方で、オリジン(源)の匂いをかぎつけて

    「妖女サイベルの呼び声」はスゴ本
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: この本がスゴい2007

    今年「も」沢山のスゴと会えたのは、すべてあなたのおかげ。 ありがとうございます、大感謝しています。 たとえば、「このよかった」とblogに書く すると、「ソレが良いなら、じゃぁ○○なんて、どう?」と教えてくれる じゃぁ、○○を読む なんと、す、スゲぇッ(絶叫) いそいで、「○○はスゴ」とblogに書く ふたたび、「ソレが良いなら△△どうよ?」 このフィードバックループのおかげで、普段は読まないエリアまで手が伸びる伸びる。 もちろん嗜好の違いによる「ズレ」はあれど、それは単に「面白がって読めなかった」にすぎない。むしろ、そいつを味わうためのキャパ不足を痛感しただけでもめっけもの。そのを面白がって読むことはスキルの一つ。 気の毒なことに、「トシとると面白いがなくなる」とグチるオッサンがいる。知見の狭さや思考の固さよりも、無自覚な様子が傍目に痛い。ああはなりたくないものだ。「ボクの範囲

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  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 図書館を使い倒すための3冊

    ネットはスゴいが、図書館のほうがもっとスゴい。「知の現場」はインターネットではなく、図書館にこそある―― まだ、今のところ。 ディスプレイの『あちら側』を否定するつもりは毛頭ないが、もてはやし過ぎ。Evangelist ならいいよ、いくら吹いたって。だってそれがメシの種だから。ただし、賭金は横目でチェックしておかないと。 ここでは、図書館を使い倒すための有用なテクニックや知識をご紹介。以下のを参考にした。 ・図書館に訊け!(井上真琴,筑摩書房,2004) ・図書館を使い倒す!(千野信浩,新潮社,2005) ・図書館のプロが教える「調べるコツ」(浅野高史,柏書房,2006) 「図書館に訊け!」はサービスを提供する側、すなわちサーバー側から使い倒しのテクニックが惜しげもなく開陳されている。いっぽう「図書館を使い倒す!」は、クライアント側から図書館を徹底的にしゃぶりつくすための技が紹介されてい

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  • 「わたしのいもうと」の破壊力

    読むと後悔する絵、劇薬絵とでも言おうか。そんなことはつゆ知らず、「読んで」と子どもが持ってきたら読まなきゃいかんだろ。 後ろを向いた「いもうと」の表紙を見たときの、なんとなくヤな予感はあたった。テーマは「いじめ」、しかもガチ、さらにラストが… ―― 引越しして、あたらしい街に住むことになり、期待に胸をふくらませて学校へ行った「いもうと」。そこで受けた「いじめ」は、どちらかというと、よくあるいじめ。「いもうと」はこころを傷つけられる。 それから学校へ行かなくなった「いもうと」の日々を家族の視線で追いかける展開なのだが… まさかこうなるとは。そして、ラストの「いもうと」の手紙が胸に刺さる。この絵の手にしたわたしも「いじめ」の傍観者になった気分だ。彼女の願いはとてもあたりまえのこと――「みんなと仲良くしたかった」が踏みにじられ、踏みしだかれた「いもうと」を置き去りに、いじめた子どもたちはす

    「わたしのいもうと」の破壊力
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