「自分の依存症を認めないアル中・シャブ中の凄腕パイロットが、事故をきっかけに飛行機同様ドン底に墜ち、その結果、依存を受容して自助グループで悟りを開きましたよ。」という、アル中回復過程のテンプレートのような映画。 アル中というと、有名な映画に「失われた終末」がある。あちらはアル中の酒にまつわるエピソードをテルミンのピヨンピヨンで不安定な音楽ととにもスリリングに描いた作品だ。 しかし「失われた終末」では、依存症の受容過程が甘いんじゃないかと指摘されることが多い。ざっくり言うと、自分を見捨てた恋人が「もう一度やり直しましょう」みたいな愛の手をさしのべてもらい、主人公が「うん、これから俺頑張る」という流れ。でも、これ「共依存」のドツボの始まりじゃん!て感じなんですね。あの「終わり」は、依存症回復過程的には全然何も始まってもいないんですよ。愛で精神病は治りません。 で、フライト。 こっちは、音楽(悪