コインの裏表がひっくり返っているような感覚は、決勝以前の大会中から感じていたものだった。片方は技術的に優れたMFを多くそろえ、中盤でボールをつなぐ意識が高い一方で、やや淡泊な対応で勝負強さを欠いて体力的にも不足が感じられるチーム。もう片方はシンプルに裏を狙う攻撃が特長である一方で、ボールをつなげる時間帯は限定されており、しかし粘り強さと持久力に優れており、終盤には滅法強い。対極にあるようなスタイルが激突するのは伝統どおりなのだが、しかし前者が韓国で後者が日本となると、非伝統的なコントラストを感じざるを得なかった。 1月30日(現地時間)に行われたAFC・U−23選手権決勝。リオ五輪最終予選を兼ねる同大会は、上位3チームに出場権が与えられるレギュレーションだけに、決勝は盛り上がりを欠く可能性もあった。ただ、そのカードが日韓戦となれば話は変わってくる。互いに強く持つ両国のライバル意識は特別なも