【ワシントン=山田哲朗】米食品医薬品局(FDA)は18日、抗がん剤「アバスチン」の乳がん治療に対する承認を取り消すと発表した。 アバスチンはもともと大腸がんや肺がんなどに使われている。乳がんにも効果があるとの臨床試験データを受け、FDAは早期承認手続きを適用、2008年に乳がんに対象を広げた。 しかし、その後の2件の臨床試験では、目立った効果は確認できず、FDAは、高血圧などの重大な副作用を上回るだけの利益がなく、患者の延命、生活の質の向上に資する証拠がないと判断した。 アバスチンは、日本でも大腸がんや肺がんに加え、9月から乳がんに対する使用が承認されている。