昨年名古屋場所で行われていた、親方も関与した暴力団の土俵下「特別席」での大相撲観戦。相撲界と暴力団の関係は古い時代から取りざたされ、日本相撲協会は関与した親方や力士をその度に処分してきたが、関係を完全に断ち切れていない現実が浮き彫りになった。 【写真で見る】 不祥事が相次ぐ相撲界だが、今場所中には明るい話題も 日本相撲協会は武蔵川理事長(62)=元横綱三重ノ海=の意向により、最近は特に暴力団との関係根絶に力を入れている。昨年九州場所では会場正面入り口に暴力団関係者の入場を拒否する看板を設置した。 相撲界の体質が世間の強い批判を浴びるようになったのは、時津風部屋で2007年に起きた力士暴行死事件だった。体質改善のため、協会親方以外から理事らを選ぶことになった。また、有識者を加えた「再発防止委員会(現・生活指導部特別委員会)」を設置。けいこ場から竹刀や棒などの撤去を義務付けるなどした。