クージャさん(オス)は、もともとホームレスだったそうだが、ある日図書館にひょっこり現れた。図書館の職員は、この猫をクージャと名付け、餌を与えるようになった。寒い冬には、館内で過ごすことが許可された。 すっかりクージャさんに心を奪われてしまった職員らは、クージャさんを図書館で飼う為に、動物病院に連れていき、ISO認証のIDチップ埋め込んでもらい、狂犬病予防接種をし、ロシアの猫の身分証明書ともいえる猫パスポートも発行してもらった。 これでもう安心。自由に図書館内をお散歩するクージャさんに、次第に利用者らも興味をもちはじめ、どんどんその数が増えていったという。 ただのペットと呼ぶにはあまりにも図書館に貢献してしまったクージャさん。そこでクージャさんを司書補佐に任命し、図書館の正式職員とする辞令が出された。辞令は正式のもので、上司らが署名し、はんこも押された。 クージャさんの首には白い蝶ネクタイが