平成最後の平日、 私たちの結婚生活は幕を閉じた。 子供には離婚することは告げていなかったが、役所に行く私を見つめていた眼差しは心なしか寂しそうな顔をしていた気がする。 妻のほうから離婚してほしいと言われたが、役所に着いたら「やっぱりやめよう」と連絡があった。 私は「今ここで止めてもこの先同じ話を繰り返すだろう」と伝えて離婚届を提出した。 他人同士が仲良く暮らすということの難しさを感じた4年間だった。 まして子供が生まれるとそれをより痛感していた。 道行く家族や両親はこれを乗り越えて私たちを育ててくれていたのかと思うと、親のありがたみを感じる。 思えば付き合った当初からすれ違いや喧嘩は多かった。 当然、喧嘩がないカップルや夫婦が仲が良いとは思わない。 意見の食い違いや価値観の違いを話し合って乗り越えて成長していくものだ。 しかし、私たちはそれをしなかった。 何かある度に時間に解決してもらった