最初に書いておくが、私はフェミニストである。さらに、「女だけフェミニズム」を批判し、ジェンダー・アイデンティティに関わらず、フェミニストを名乗れて当たり前だと思っている。「フェミニズムはみんなのもの」(byベル・フックス)である。 しかし、男とフェミニズムをやっていけるかというと、残念ながらまったく自信がない。私はジェンダーの問題を男性を議論するたびに、自分がすり減って、大事なものを奪われていくような感覚に陥ってきた。もちろん、そうでなくうまく議論できることもないわけではないが、そんなのは100回に1回ぐらいだろう。特に、ジェンダー違和のないヘテロ男性とは、どこから話していいのか皆目見当もつかない。最終的に「どうせ男にはわからないよ!」と叫びそうになり、「それだけは言っちゃいけないよ」と自制して、そう思ってしまったことに対して反省を繰り返す羽目になる。*1 なぜならば、男性と女性の間には、