やさしいインドに関するnanatsuhachiのブックマーク (5)

  • これで最後にするから、と許しを請うインド神話 - マトリョーシカ的日常

    インドラがいじけていなくなったせいで、世界は荒廃しヤバい状況になった。神々はどうしようもなくなって、とりあえず良いとこ出のナフシャを王にまつりあげることにした。「いやいや、私では力不足ですよ」とナフシャは断ったが、神々は引き下がる。「力不足と言うならば、あなたに素晴らしいパワーをさずけましょうぞ。えい!」という感じで、ナフシャは特殊能力を得た。自分の視界に入った神々や悪魔のストレッチパワーを吸収してより強くなれるのだ。 わりといい塩梅で強くなったナフシャだが、力を持ちすぎると傲慢になるのは人の常である。彼も多分に漏れずえらそうな立ち回りをし、インドラのであったシャチーを自分のものにしようとした。やめてください、とシャチーはプリハスパティのもとへ避難した。彼女に会えなくなったシャチーは「インドラも聖仙のだったアリヤハーに手を出したではないか、彼はわるいやつさ」と嘆いた。 さて、失踪したイ

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  • なんかもうよく分からなくなって失踪したインド神話 - マトリョーシカ的日常

    結局、干上がった海は天上のガンガー(ガンジス川)を地上に導き満たされた。 話は変わるが、トゥバシュトリはインドラを殺すためにヴィシュヴァルーパという名の、三面をもつ息子を造った。三面のうちひとつはヴェーダ聖典を学び、ひとつは酒を飲み、ひとつは世界を呑み込むかのようだった。ヴィシュヴァルーパは激しい苦行を行ったので、インドラは「こいつはほんとうに三界を呑むじゃねぇか……!?」と恐れた。インド神話の世界では苦行を行えば行うほど素晴らしいパワーがもらえるらしい。彼らは千年単位で平気で山に籠る。そういうわけで恐れたインドラは、天女を使ってヴィシュヴァルーパを誘惑しようとしたのだが、彼の鉄の意志によってはねのけられた。 「こうなったら俺自身が殺るしかないな」おんどりゃー、と彼はお気に入りのヴァジュラを放った。ヒットしたヴィシュバルーパは地に伏したが、それでもなお光を放っていた。焦ったインドラは付近に

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  • 日常生活には役に立たない神々の話/「インド神話 マハーバーラタの神々」 - マトリョーシカ的日常

    しばらくはインド神話について語る。 『リグ・ヴェーダ』が誕生したのは紀元前一二〇〇年前後だと言われている。ヴェーダとは知る(veda)という意味が語源であり、バラモン教の聖典の総称となった。それは作られたものではなく、永遠の過去から存在していた。超越的な状態に入っている詩人が、啓示を受けて表象したのである。ちょうど『ザップ・ガン』に登場するラーズやリロのように。 『リグ・ヴェーダ』の宗教は多神教である。神々はデーヴァ、悪魔はアスラ(阿修羅)と呼ばれる。しかしアスラは元々は悪魔ではなく、デーヴァとは異なる側面を持つそれを指していた。重要な神はなんといってもインドラ(帝釈天)であろう。屈強なアーリヤ戦士をモチーフに描かれ、工巧神トゥヴァシュトリの作った武器ヴァジュラを手にしている。その武器を使って悪流ヴリトラを打ち倒すイベントは単発ではなく、周期的に行われる行事である。最高神であったインドラは

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  • とくに意味を見いだせない神々の話/「インド神話 マハーバーラタの神々」 - マトリョーシカ的日常

    紀元前五、六世紀になるとバラモン教の勢力は衰えるもやがてヒンドゥー教として復興する。ヒンドゥー教の主神はシヴァとヴィシュヌ、そしてプラフマー(梵天)である。シヴァは青黒いくびをしているがこれは世界の滅亡を救う際に猛毒を飲んだためである。住まいはヒマラヤ。ヴィシュヌはもとは太陽が明るく照らす様を神格化したものと見られる。彼の化身はクリシュナ、ブッダなど。プラフマーのことは良く知らない。 ヒンドゥー教の代表的な文献は『マハーバーラタ』と『ラーマーヤナ』である。マハーバーラタは十八篇十万詩節の大作だ。どのくらいかというと、イーリアスとオデュッセイアをあわせたものの約七倍である。多い。物語の筋は、バラタ族のうちのパーンドゥの五王子とクルの百王子との間の確執、それに続く戦争である。しかしこれは編の五分の一程度しかなく、その間には神話や物語や伝説が挿入されている。ラーマーヤナは七篇二万四千詩節よりな

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  • 塩分過多もいとわないインド神話 - マトリョーシカ的日常

    インドラ率いる良い人同盟は、ヴリトラら悪の組織の攻撃に苦戦していた。インドラが梵天になにか良い方法はないかと聞くと、梵天は「ダティーチャ聖仙の骨を使って金剛杵(ヴァジュラ)を作りなさい」と答えた。良い人同盟はさっそくダティーチャ聖仙のもとへいき、骨をくださいと頼んだ。いいよとダティーチャ。彼はぽっくり逝った。みなは彼の遺体から骨を取り出し、トゥヴァシュトリ(わくわくさんの神)を呼んで武器を作らせた。できた。やったー。 ヴァジュラを手に入れたインドラは悪の組織に攻め入った。ヴリトラはその最強武器の存在を知り、大きな雄叫びをあげる。全天地が振動した。恐怖に駆られたインドラはあわててヴァジュラを放った。(ヴァン!)ヴリトラはヴァジュラに撃たれて死んだ。リーダーがやられたことで士気が下がったアスラたちは続々とやられる。残ったアスラは海の底へ逃げ込み、全世界を滅ぼすための策略を練った。 「学術と苦行

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