動画配信技術の進歩で、急速に発展する「オンラインポルノ」。インターネット上のポルノ動画や画像の総称です。いま、このオンラインポルノを見過ぎることで、視聴がやめられなくなり、個人の生活にも支障をきたしてしまう、“ポルノ依存”と呼ばれる状態になる危険性が世界中で指摘され始めています。 体験者のエピソードと研究者の知見から、その「問題点」と「抜け出すためのヒント」をご紹介します。 (NHKスペシャル「ヒューマンエイジ 人間の時代」第4集 性の欲望 取材班)
有害性が指摘されている化学物質を含む「PFAS」をめぐり、専門家と市民団体が、東京・多摩地域の住民を対象にした血液検査で、平均で、国の調査のおよそ2.4倍の血中濃度が検出されたとする結果を公表しました。 「PFAS」は、人工的につくられた有機フッ素化合物の総称で、このうち、「PFOS」と「PFOA」と呼ばれる2つの物質は、アメリカの研究などで有害性が指摘されています。 沖縄県のアメリカ軍基地周辺の河川や地下水などで国の暫定的な目標値を超える値が相次いで検出されたことを受け、京都大学大学院の原田浩二准教授と市民団体は、アメリカ軍横田基地のある多摩地域の住民650人を対象に血液検査を行い、8日、立川市で開いた記者会見でその結果を公表しました。 それによりますと、検査を受けた650人で検出されたPFOSとPFOAを合わせた平均値は14.6ナノグラムで、これは国がおととし、全国の3地点で行った調査
幼い子どもの育児に父親が関わることが多いと思春期になったときに精神状態が不調になるリスクが低くなる傾向があることが、国立成育医療研究センターのグループが大規模な子どもの追跡調査を分析した結果、分かりました。父親が育児に多く関わることが、リスクの予防につながる可能性があるとしています。 分析結果は国立成育医療研究センター社会医学研究部の加藤承彦室長らのグループが精神分野の国際的な科学雑誌に発表しました。 研究グループは2001年に生まれた子どもの成長や生活について長期にわたって調べている国の追跡調査をもとに、およそ1万8500人の子どもがいる世帯について、父親の育児の関わりと思春期での精神状態との関係を分析しました。 その結果、子どもが生後6か月の段階で、父親がおむつを取り替える、入浴させる、遊び相手をするなどといった関わりをいつもするか、ときどきすると答えていた場合、ほとんどないなどと答え
大リーグ・マリナーズの球団殿堂入りを翌日に控え記者会見したイチローさん。イチローさんが記者会見に臨んだのは、2019年に東京で行った現役引退の会見以来およそ3年ぶりでした。 球団への思いや大リーグ挑戦のきっかけから日米の文化の違いまで多岐にわたった質問に、時にじっくり考えながら返答。イチローさんらしいことばが次々と出てきました。 「きょうこの舞台にいること 僕自身も想像できなかった」 A:まあ、生きていたら何が起こるかわからないということ。誰も想像していなかった。 僕自身もきょうこの舞台にいることを、どのタイミングでも想像できなかった。 Q:マリナーズ以外の球団でもプレーしたが、なぜこの球団に特別な思いがあるのか。 A:僕はフリーエージェントでシアトルに来たわけではなくて、当時のポスティングシステムでマリナーズが交渉の権利を獲得してくれたが、説明できない縁があるというか。 もちろんマリナー
脱炭素社会の実現に向けて住宅の省エネ化を進めるため、2025年度以降、すべての新築の建物に断熱性能などの省エネ基準を満たすことを義務づける改正内容を盛り込んだ法律が、13日の参議院本会議で全会一致で可決・成立しました。 今回の改正法は、建物の冷暖房に伴う電力やガスなどのエネルギー使用量を減らすことが目的です。 このため、これまでオフィスビルなど一部の建物を対象に定めていた省エネの基準について範囲を拡大し、2025年度以降、住宅を含む、すべての新築の建物で基準を満たすことを義務づけています。 具体的には、新築の住宅や、小規模なオフィスビルも省エネ性能を高めるため、断熱材の厚さや窓の構造などの基準を満たすことが求められます。 また、既存の住宅で省エネ対策の工事を行う場合に利用できる、住宅金融支援機構による低金利の融資制度も新たに設けます。 政府は、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロに
親より先に子どもが亡くなる。 それを望む親など、どこにもいないはずだ。 しかし、この日本には「子どもより1日でいいから長生きしたい」そう願わざるをえない親もいることを知った。 私が倒れたらわが子はどうなってしまうのか。 行き場が見つからず、親たちは不安を抱えている。 (社会部記者 周英煥) 今年3月、ある親子と出会った。 大阪・八尾市に住む松江佐枝子さん(73)。 娘の知美さん(45)と2人で暮らしている。 知美さんには、重度の知的障害のほか、両足にも障害がある。 会話はできず、表情やしぐさで感情を読み取らなくてはならない。 松江さんは、デイサービスなども利用しながら、これまで45年にわたって娘の介護を続けてきた。 5年前に夫を亡くしてからは、その役割を1人で担っている。 日常生活の全般でサポートが欠かせない知美さん。 食事の時は、ごはんを口に運んであげたり、おかずを食べやすい大きさに切り
iPhoneやマッキントッシュなど、革命的な製品を次々と生み出したスティーブ・ジョブズの「美の原点」に、彼が10代の頃に親友の家で目にした日本の美術品「新版画」があったことは、去年7月のWEB特集で紹介した。 その後、ジョブズの日本での足跡をさらに取材すると、彼が焼き物に大変な興味を持ち、ギャラリーや窯元をよく訪れていたことが分かった。 ジョブズは、焼き物から何を感じ取っていたのか、どんな影響を受けていたのか。 (国際放送局WorldNews部 佐伯健太郎) 定休日の画廊のブラインドの隙間から、内部をうかがう4つの目…。 1996年4月10日、水曜日の昼下がり。 京都の昔ながらの静かなたたずまいが残る東山区の骨とう街。 たまたま2階の住まいから降りてきた店の人が外国人の男女に気付き、中に招き入れた。 すると、男性は入ってくるなり「コレとコレとアレ」と、いきなり3点の焼き物を指さした。 この
バブルの象徴と言われた女性がいる。 「アッコちゃん」と言われる伝説の人、川添明子さん。当時、大学生だった彼女に男たちは夢中になった。「地上げの帝王と呼ばれた」不動産会社社長、ユーミンを世に送り出した音楽プロデューサー…。 バブル崩壊から30年あまり。今回彼女が初めてテレビのインタビューに応じ、「まるでプリティ・ウーマンのようだった」というバブルの時代の体験を赤裸々に語った。 バブルの時代に国が行った世論調査。「日常生活に悩みや不安を感じていない」と答えた国民は、51パーセント。調査が始まった昭和33年から現在に至るまで、この調査で「不安を感じていない」という回答が半数を超えたのは、この時期だけである。 日本迷走の元凶とも言われるバブル。しかし、それは本当に空虚な繁栄だったのか。あの時代には何があり、今の私たちは何を失ったのか。 バブルの時代を象徴する人々の“秘録”とも言えるロングインタビュ
試合の翌日、彼は傷だらけの顔でカメラの前に現れた。 プロボクサー、村田諒太さん36歳。 4月9日、村田さんは“世紀の一戦”と言われる世界王座統一戦を戦い、そして敗れた。 実は試合の1か月半ほど前、村田さんは取材班に「勝っても負けても引退するかもしれない」と告げていた。 村田さんが勝敗を越えて探し求めていたものは何だったのか。 (クローズアップ現代取材班 岡本直史 伊藤大志) 村田さん 「試合が終わった感覚が、まだないんです。けさ起きた瞬間、まだ試合があると思ったんです。それで『負けたんだ、君は』と自分に言い聞かせて、試合がないことにホッとしました。 昨日の究極的にしんどいイメージが沸き上がってきて、それからはもう解放されたんだと。そんな朝は、今回が初めてでした」
JR東日本は、都内の恵比寿駅の構内に設置していたロシア語による案内板について、利用客から「不快だ」という声が寄せられたとして紙で覆い隠していましたが、「差別につながる」という批判を受け、15日から元の状態に戻すことにしています。「誤解を与えて申し訳ない」と話しています。 JR東日本は、東京 渋谷区の恵比寿駅構内に、東京メトロ 日比谷線に乗り換える人に向けてロシア語で「中目黒」や「六本木」と書かれた案内板を設置していますが、今月7日から紙で覆い隠していました。 JR東日本によりますと、理由について、ロシアがウクライナに軍事侵攻して以降、利用客から「案内板を見ると不快だ」という声が複数寄せられたためとしています。 これに対し、SNSなどで「差別につながる」といった批判が相次いだことから、一転して15日から元の状態に戻すことを決めたということです。 JR東日本は「批判を受けて元の状態に戻すことが
最初に緊急事態宣言が出てから、この4月でちょうど2年。マスクが手放せない生活も、3年目に突入しています。感染の第6波はピークを過ぎ、これから暑くなる季節、「いつになったら、マスクをしなくてよくなるの」という思いを持っている方も多いと思います。「マスクを外せる時は来るの?」。今回はそんな疑問について考えてみました。 (科学文化部・水野雄太 社会部・高橋歩唯) マスクってどう? 街の人たちは、マスクについてどう感じているのでしょうか。 東京・渋谷で50人に話を聞き、本音を探ってみました。 結果は、「つける」が32人、「つけない(つけたくない)」が16人、「決められない」が2人。 (「つける」と答えた人) 「周りの人が感染したらかわいそうだから」 「人づきあいとか、つけたほうがなんとなく楽にもなってきている」 (「つけない(つけたくない)」と答えた人) 「つけないほうがやっぱり快適」 「本音はつ
「私の体に何が起きても救急車を呼ばずに自宅にいます。病院に連れて行かないで下さい。自宅で過ごさせて下さい」 19歳の女性が自分の思いをつづった手紙です。この手紙を書いた3か月後、2020年6月13日に亡くなりました。 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、女性が選んだのは最期まで自分らしく過ごすことでした。 (取材 ネットワーク報道部 金澤志江) 19歳で亡くなった長谷実穂さんの遺影です。 手作りしたイヤリングを紹介するために、亡くなる1年前にみずから撮影しました。 写真を撮られることを嫌がっていた実穂さん。ここ数年で唯一顔が写っている写真です。 母親の友美さんは、実穂さんが自分の遺影にすることも考えてこの写真を撮ったと感じています。
26日午前結婚した秋篠宮ご夫妻の長女の眞子さんと小室圭さんは、2人で記者会見に臨みました。 眞子さん「心から感謝」 眞子さんは、これまでの生活について、「皇族としての仕事を自分なりにできるかぎり大切に果たそうと努めてまいりました。この30年間、たくさんの方々に助けられ守られ、支えられてきました。心を込めて私と一緒に仕事をしてくださった方々に心から感謝申し上げます」話しました。 眞子さんは、小室圭さんとの結婚について「さまざまな考え方があることは承知しております。ご迷惑をおかけすることになってしまった方々には大変申し訳なく思っております。また、私のことを思い静かに心配してくださった方々や事実に基づかない情報に惑わされず変わらずに応援してくださった方々に感謝しております。私にとって、圭さんはかけがえのない存在です。そして私たちにとって結婚は自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選
コロナ禍で売り上げが伸びているインターネット通販。 その影で、クレジットカードの不正決済が急増し、被害が広がっている。 そして、そうした不正に利用されるカード番号やパスワードなどの日本人の個人情報が、中国のSNS上のブラックマーケットで大規模にやりとりされていることがわかった。そこではマイナンバーカードの情報も売られていた。 クレジットカードの不正決済の闇を追った。 浅草にある貴金属店。 地域のお年寄りに愛され営業を続けてきたが、コロナ禍で客が減り、客層を広げようと、簡単にネットショップを作れるというアプリで、販売を拡大した。 ことし8月のこと、店主の篠田拓也さんのもとに、アプリの運営会社から、「商品の購入で使われたクレジットカードの持ち主が、身に覚えがないと言っている」という知らせが届いた。 その3か月前の5月に販売した金のネックレスの購入で不正決済が行われた可能性を示すものだった。 売
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