「絶歌」読了。個人的な感想を記したい。 余りにも、世間の常識的な反応とはかけ離れた感想になってしまうが…正直に言うと、「読んで良かった」が感想となる。 私に関しては、完全に読む前の考え方は覆された。 批判を覚悟の上で書いた元少年Aにも、大変な批判を受けることを分かった上で出版に踏み切った太田出版に対しても、私は理解をしたい。そう言える内容だった。 まず、文章力・表現力だが、本当はゴーストライターが書いたのではないかと疑いたくなるほどのかなりしっかりした文章である。比喩表現が多少行き過ぎているところが多い気はするが、読み辛いというところまではいっていない。自身の置かれた状況やシチュエーションが目の前に浮かんでくる文章であり、読み応えは十分すぎるほどある。 そして、体験や心情をかなりしっかりと思い出せている。少年院にいる間に、ずいぶん時間をかけて自分と向かったのだろうか…。犯した過ちから背を向