7年ぶりに光明がさしている。ブルゴーニュの2017は、どの生産者に聞いても、素晴らしいヴィンテージだと強調する。ブドウの出来がよく、平年並みの収穫量に戻った。生産者、流通業、レストラン、愛好家……すべてのワイン関係者が待ち望んだヴィンテージとなりそうだ。10年間、コート・ドールの畑を観察し続けてきた私も興奮せずにいられない。 収穫直前になると、必ずブルゴーニュを回る。今年で10年目になる。この10年間は、生産者にとって試練の時期だった。1980から2000年代は、豊作が続いたが、それは恒常的なものではなく、小康状態にすぎなかった。2011年から6年間、雹害、霜害、病原菌、干ばつ、ウィルスなど、毎年のように災難に襲われ、ブドウ収穫量の低下は甚だしい。 2017年の春は、寒いのかと思えば、突然暑くなり、また寒くなるという気温の変化が激しかったが、ブドウの成長は早かった。4月末にフランス中を寒波