解体が始まった戸畑第1高炉=北九州市戸畑区の新日本製鉄八幡製鉄所 新日本製鉄が八幡製鉄所(北九州市)の戸畑第1高炉を解体することが分かった。1959(昭和34)年に稼働し、98年に停止した後も予備として保存されていたが、再稼働のめどがつかず廃炉を決めた。現在、同製鉄所で唯一操業している第4高炉は数年後に2カ月程度かけて改修する見込みだが、代替の炉がなくなるため、この改修期間中は長年続いた「高炉の火」が消えることになりそうだ。 解体作業は今夏から始めており、11年度前半までに更地にする。八幡の総務部は「屋外設備の腐食や劣化が進み、安全性も考えて解体を決めた。第4高炉の改修時は、スラブ(鉄の半製品)などを他の製鉄所から運んでくることになる」と説明している。跡地の利用方法は未定という。 第1高炉は高さおよそ100メートル、炉容積4千立方メートル余り。鉄鉱石とコークスを主原料に、鋼に精製する