益子焼で知られる栃木県益子町。地元の観光協会によると、窯元は約260、陶器店は50を数えます。そんな芸術の街に、天皇陛下が70年前の1945年8月15日、戦争終結を伝える昭和天皇の「玉音放送」を聞いた部屋が残されていると聞き、記者がたずねました。 益子駅から車で10分ほどにある「つかもと」。益子焼の販売や陶芸体験、飲食店などを手がける同社の敷地内に、その建物はありました。小高い丘に立つ2階建ての和風建築。普段は公開されていませんが、お願いして中を見せてもらいました。 重厚感のある玄関を入り、玉ねぎを逆さまにしたような形の装飾物「擬宝珠(ぎぼし)」がついた階段を上がると、廊下の両側に計7部屋が並んでいます。その一番左奥の部屋に「天皇陛下ご疎開の間」と表示が掲げられていました。ここが天皇陛下が玉音放送を聞いた部屋です。45年7月21日から終戦後に帰京する11月7日まで過ごしました。 手前から8