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ブックマーク / id.fnshr.info (4)

  • 平方が「一乗」と呼ばれていた頃|Colorless Green Ideas

    「平方」のことを今は「二乗」と呼ぶ。しかし、明治初期に出た西洋数学書の訳書に「平方」を「一乗」と呼んでいる例があった。これは、おそらく和算の用法をそのまま利用したものであろう。 文 1872(明治5)年に出た『代微積拾級訳解』(羅密士、1872)というがある。これは、中国語訳された西洋数学書を、さらに日語に訳したものである [1] 。この日語訳書の冒頭には、西洋式の数学符号の使い方の説明が書いてある。その中で、今の「二乗」(=平方)のことを「一乗」と表記していた。 aの平方について、「同元ノ一乘ナリ aヲ自乘シタルナリ」と書いてある。また、aの立方については「同元ノ再乘ナリ aヲ再乘シタルナリ」と書いてある。(国立国会図書館デジタルコレクションの『代微積拾級訳解』より引用。) 和算では現代の n 乗のことを (n-1) 乗と言う(竹之内、2008)とのことだから、和算の用法をそのま

    平方が「一乗」と呼ばれていた頃|Colorless Green Ideas
    narwhal
    narwhal 2019/01/06
    「aの平方について、「同元ノ一乘ナリ aヲ自乘シタルナリ」と書いてある。また、aの立方については「同元ノ再乘ナリ aヲ再乘シタルナリ」と書いてある」「和算では現代の n 乗のことを (n-1) 乗と言う」
  • 筑波大学よ、その「漢詩」は恥ずかしい|Colorless Green Ideas

    筑波大学モニュメントに含まれる銘鈑に記された「漢詩」は、とうてい漢詩と呼ぶことができないしろものである。 筑波大学モニュメントとは 筑波大学筑波キャンパス [1] 茨城県にある国立大学の筑波大学には、筑波大学モニュメントというものがある。筑波大学側としては、「学のアカデミックシンボルの一つとして、見る者全てに、学問に宿る崇高なる精神性と高揚感を与えるものになると期待」されるモニュメントなのだそうだ [2] 。 これは、2014年に幡谷祐一茨城県信用組合会長から寄贈されたもので、幡谷会長の作った「漢詩」が記された銘板が含まれている [3] 。これから詳しく説明することになるが、この「漢詩」は、とうてい漢詩と呼ぶことができないしろものである。一応は日文学や中国文学の教授陣もいる大学 [4] で、このような漢詩と呼ぶことができないしろものを「漢詩」と称した上で、「アカデミックシンボルの一つ」

    筑波大学よ、その「漢詩」は恥ずかしい|Colorless Green Ideas
    narwhal
    narwhal 2017/02/05
    「漢詩」と銘打っていなければ28字の散文として読めばよく、韻や平仄は問題にならない。問題は文法のみである。/と思ったら、作者も「『平成自由詩』(漢詩の約束から離れた詩)」としていたようである
  • 注文の多い料理店―就活編|Colorless Green Ideas

    なかなか内定がとれずに消沈する二人の学生が見た「当社は採用の多い企業ですからどうかそこはご承知ください」という文言。この企業はどんな企業なのだろうか? 文 二人の若い大学生が、いっぱしのサラリーマンのかたちをして、ぴかぴかするアンドロイドのスマートフォンを持って、都心からは少し離れた、低中層のオフィスビルがぽつぽつとあるエリアを、こんなことをいいながら、あるいておりました。 「ぜんたい、ここらの企業はけしからんね。ろくに求人もしていやがらん。なんでも構わないから、早くトントンと、面接をすすめていきたいもんだなあ。」 「グループ討論で、アホウなFランクの学生のバカなセリフなんぞを、ちょっと気の利いたセリフで論破したら、ずいぶん痛快だろうねえ。顔を真っ赤にして、しどろもどろになって、それからどたっと倒れるだろうねえ。」 二人がそれぞれ持っていたスマートフォンが、二つともいっしょにフリーズを起

  • 注文の多い料理店―院生編|Colorless Green Ideas

    キャンパスの外れをさまよっていた院生が見つけた研究室。そこには「当研究室は貢献の多い研究室ですからどうかそこはご承知ください」という文言。この研究室は一体? 文 二人の若い院生が、いっぱしの研究者きどりで、キャンパスの奥深くの、人気の少ないとこを、こんなことをいいながら、あるいておりました。 「ぜんたい、ここらの研究室はけしからんね。研究費もろくにもってやしない。なんでも構わないから、金の心配なしに、実験をやってみたいもんだなあ。」 「実験に使ったマウスをガスバーナーで焼いて、大学生協で買ってきた焼き肉のタレをつけてべたら、ずいぶん痛快だろうねえ。かりかりと焼けて、それからぐいっとビールを飲めるだろうねえ。」 それはキャンパスのだいぶ奥でした。案内してきた万年助手も、ちょっとまごついて、どこかへ行ってしまったくらいの奥でした。 風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木は

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