-1- 大人のアスペルガー症候群について考える 加藤 進昌 昭和大学附属烏山病院、JST,CREST アスペルガー症候群は、オーストリアの Asperger(1944)が初めて記載したのですが、そ もそもは Kanner(1943)が報告した自閉症に似ているけれども、知能は高いパーソナリテ ィの障害として報告されました。今日では、自閉症とつながる一連の自閉症スペクトラム (autism spectrum disorder; ASD)の 1 型として分類されるようになっています(図1) 。 最近は発達障害ではないかと心配して精神科を訪れる人たちが増えているのですが、その 代表がアスペルガー症候群です。 私たちは戦略的創造研究事業(CREST)の一環として自閉症の克服を目指した研究を始 めるにあたり、 アスペルガー症候群を中心とする大人の発達障害の専門外来とデイケアを、 昭和大学附属烏山病院に