脂肪使った乳房再建 : 最新医療 : 医療 : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）柔らかく自然な感じ ２００４年に乳がんで左乳房を摘出する手術を受けた埼玉県の主婦（４２）は、手術後、階段でよろけたり、自転車に乗るとふらついたりした。一方の乳房切除で体のバランスを崩したためらしく、気分も落ち込んだ。２００５年８月、東京慈恵医大（東京・西新橋）で、おなかの脂肪を使って乳房を再建する手術を受けた。１年以上たって、傷跡も目立たなくなり、体の不調も解消。「自然な乳房を取り戻せた」と笑顔を見せる。（館林牧子） 乳房再建には、大きく分けて、シリコーンなど人工物を使う方法と、自分の体の一部を移植する方法がある。後者では以前、腹部や背中の筋肉を使う方法が主流だったが、１９９０年代、おなかの脂肪を使う方法が広がり始めた。 おなかの脂肪は、腹筋を貫く直径１ミリほどの血管が脂肪層で細かく枝分かれし、酸素や養分を隅々まで行き渡らせている。この血管を中心に脂肪層を切り取り、胸の血管に縫い合わせるこ
