レベル7 「宝くじ」について、特にその当たらなさについて、ここには本当に何度も書いているので、もうすっかりマンネ、あ、いや、ゴフンゴフン。もうあまり書くことは残っていないのではないような気もするのだが、実はまたその話なのである。いや本当、宝くじを買う人をバカにしているわけでも、宝くじという制度に疑問を投げかけたいわけでも、ましてや宝くじに何か底知れぬ恨みがあるわけでもないのだが。本当である。 言い訳めいたことを書くことになるが、宝くじにまつわる面白さは、数学と心理学の境界領域にあるのではないか、と思う。宝くじもギャンブルの一種と言えばいえると思うが、この「ギャンブルの面白さ」は、決して単純なものではない。通り一遍の計算が出す答え(たとえば「期待値」)から考えると乗るだけ損になる賭けに、往々にして人は手を出し、実際に平均としては損をする。しかし、賭ける人はいなくならないのである。ここには何か