お題「秋の夜長に読みたい本」 手話を学び始める以前は、「聴こえない人」を意識することが少なく「手話は音声言語の代わり」となんとなく思っていたような気がする。しかし、手話を学び始めてからは聴こえない人とのコミュニケーションを意識するようになり、手話が独立した言語であり文化なんだということに気づかされた。 そうやって世の中を見回してみると、今まで見ていた風景が少しずつ変化し始めてきて、人と人とのコミュニケーションの在り方を考えるようにもなってきた。手話であろうと音声言語であろうと、相手と意思疎通をしたいと思わない限りコミュニケーションは生まれないのだと思う。 手話を通じて社会の在り方をも考えさせられる一冊 手話仲間に紹介された読んだのが、丸山正樹さんの「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫)」という一冊。手話での会話がふんだんに出てくるこの物語は、手話を学んでいる人には手話通訳士の働き