業者以外にも門戸を広げた築地市場は、日本国内からだけでなく、海外からも観光客が訪れる一大観光地となった。そして一般客が多く訪れるようになったため、築地も変わり始めている。マグロのサク、大ぶりなカニ、袋詰めの惣菜、そんな山盛りの海産物だけでなく、その場で手軽に味わえる一品を提供する店が増え始めた。ここでは、手軽で食べ歩きに最適な一品を提供する15店を紹介する。買い物ついでに、名物の数々を味わってほしい。 佃權:千代田(玉ねぎのベーコン巻き) 250円 百四十余年の歴史をもつ佃權(つくごん)は、かまぼこ、はんぺん、伊達巻などの水産練り製品を作り続けている老舗。新大橋通りに面した佃權市場橋工房、そして場外市場東通りに面した佃權門跡橋工房と、2つの店舗を持つ。その店頭で売られているのが、あげかまぼこ『千代田』。白身魚の練り物に刻んだ玉ねぎがたっぷりと入った揚げ物をベーコンで巻いたもの。玉ねぎの食感