独立行政法人国立科学博物館(館長:林良博)は、アメリカ・ミシシッピ州立大学、フロリダ大学、スイス・チューリヒ大学との共同研究により、北半球全域に分布する植物の科ユキノシタ科について、世界の種の70%あまりを網羅した包括的な系統解析を行い、科全体を10グループ(連)40属に整理した新しい分類体系を提唱しました。この中で、新たな日本固有属となるエゾノチャルメルソウ属などの7分類群を新たに提唱しました。またユキノシタ科の共通祖先の起源が北米大陸の高山帯にある可能性が高いこと、ユキノシタ科内の10のグループ(連)はそれぞれ特異的な生育環境に適応して進化してきたことを解明しました。 本研究成果は、2021年2月25日刊行のTaxon誌(国際植物分類学連合誌・電子板)に掲載(発表)されました。 エゾノチャルメルソウ(新たな日本の固有属) 研究のポイント ・植物分類学に遺伝子解析の手法が取り入れられる