新型コロナウイルスに対する高齢者と若者の免疫の働きについて、京都大学iPS細胞研究所の研究グループが調べたところ、高齢者は感染した細胞を攻撃する特定の免疫細胞が少なくなっていて、重症化に影響している可能性があることが分かりました。 京都大学iPS細胞研究所の濱崎洋子教授らの研究グループは、20代前半の若者30人と70代前半の高齢者26人の血液を採取し、新型コロナウイルスに反応させて免疫細胞がどのように働くのかを比較しました。 その結果、感染した細胞を攻撃しコロナウイルスの増殖を抑える「キラーT細胞」と呼ばれる免疫細胞の一部が、高齢者は若者より90%ほど少なくなっていて、重症化に影響している可能性があることが分かりました。 また、若者でも「サイトメガロウイルス」と呼ばれる多くの人に潜伏しているウイルスに感染している場合は、高齢者と同じように免疫細胞の一部が少なくなっていて、症状の個人差に影響