民間気象会社「ウェザーニューズ」（東京都港区）は５日、東北地方と茨城県の太平洋岸にレーダーを設置、沖合約３０キロの津波をとらえて企業や自治体に注意喚起するサービスを１日から始めた、と発表した。関西大などの研究チームもレーダーを使った津波観測の研究を４月から開始する。 ウェザーニューズによると、レーダーは青森県八戸市から茨城県鹿嶋市にかけ９カ所に設置。電波を沖合に向けて発信し、津波に反射させることで捉える。沖合での高さ約３メートルの津波を約３０キロ沖合、最速で１５分前に捉えることが可能で、９基で東北太平洋沿岸のほぼ全域が監視できるという。 東日本大震災時、海上保安庁の巡視船が船舶用レーダーではっきりと沖合の津波をとらえていたことからレーダーの設置を決めた。沿岸の企業や自治体向けに情報提供し、インターネット回線を通じて津波が観測された場所をパソコン上に表示する。今後は全国の沿岸部にレーダー