まだ食べられる食品が廃棄される「食品ロス」を減らすため、賞味期限を見直す動きが広がっている。食品メーカー各社が、期限延長のための技術開発に取り組んでいるほか、食品ロスの一因とされる流通業界の慣習を見直す動きも出ている。賞味期限の延長は利益率改善につながるだけでなく、東日本大震災を機に高まる備蓄需要の開拓も期待できるとあって、業界の垣根を越えた広がりを見せている。 即席麺メーカーなどで構成される日本即席食品工業協会は8日、来春をめどに即席麺の賞味期限を延長すると発表した。包装材の技術改良が進み、品質が維持できることを確認したという。現在6カ月が主流の袋麺は8カ月、カップ麺は5カ月から6カ月に延長される見通しだ。 メーカー各社も同様の技術革新に余念がない。江崎グリコは昨年、温めずに食べられるレトルトカレーの賞味期限を2年から3年の延長に成功。ハウス食品も今年、ゼリータイプの調味料の包材を遮