新型コロナウイルスの感染拡大は、公共交通機関の運行にも影響する。東京では、都営地下鉄大江戸線の運転士が集団で感染し、年末年始の約2週間、間引き運行となった。感染が広がる要因の一つになったとみられるのは、運転士の宿直施設にある洗面所の蛇口だ。鉄道の運転士は交代要員の確保が難しく、鉄道各社は対策強化を検討している。(佐藤果林、山下智寛) 【動画】買い物かごの取っ手気になる?自動除菌装置が登場 ■本数削減 都営大江戸線は、新宿や六本木など東京の中心部を結ぶ路線だ。一部は23区北西部の練馬区にも延びる。2019年度は、1日に約98万人が利用した。 運転士の感染が最初にわかったのは、昨年12月15日だ。それから次々に感染者が判明し、今月4日までに38人に上った。大江戸線に乗務する運転士の2割に当たり、感染者との濃厚接触者となった運転士ら4人も出勤できなくなった。このため大江戸線は、昨年12月27日か