チュニジア、エジプト、リビアと革命が続く中東。今でも毎日のように、テロや紛争のニュースが絶えません。なぜ中東では革命や政変がこんなに起こるのでしょうか。今回のテーマは「中東」と「アラブ」。知っているようで知らないこの違いを、中東研究家の尚子先生が、わかりやすく説明します。 ●参考記事 「中東」とは、どこからどこまでを指しますか? アラブ人とは、アラビア語を母語とする人々のことです。「ただそれだけ? おおざっぱだな」と思われるかもしれませんが、これには深い歴史的な背景があります。その話は本編の後半でお話しすることとして、まずは日本で流布しているアラブ人の誤ったイメージからご説明します。 日本でアラブ人というと、男性なら黒髪に浅黒い肌、髭にターバン、女性なら眼だけ出したダースベーダ―のような黒い服というイメージが強いですよね。けれども、あの黒い服は主にアラビア半島やイランのイスラム教徒の女性の
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