米国イリノイ大学のTaher Saif教授をはじめとする研究者グループが、精子をモデルにした画期的なナノボット(ナノマシン)を開発。その詳細が、オンラインの学際的ジャーナル「Nature Communications」に掲載された。ナノボット(ナノマシン)は、顕微鏡でなければ見えないほどの小さな機械装置のことで、医療分野での利用が期待されている。 Saif教授らが開発したナノボットは、次の2点で画期的だ。まずは、精子と同じような形をしている点。ナノボットを医療用に使う場合、体液の中で自由に移動できる能力が必要になってくる。ところが、粘りのある体液は抵抗が大きく、その中で動き回ることは容易ではない。そこで研究者たちは精子に注目した。精子は体液の中を易々と動き回る。その秘密は、1本の鞭毛(精子にある尻尾のような毛)にある。鞭毛を波打つように動かすことで、少ない抵抗で、効率よく推進することができ
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