【カイロ=大内清】リビアの最高指導者だったカダフィ大佐(69)が20日、中部シルトで反カダフィ派部隊に拘束、殺害されたことを受け、国内各地で市民が「カダフィ時代」の終わりを祝った。反カダフィ派代表組織「国民評議会」のアブドルジャリル議長は21日にも「全土解放」を宣言する見通し。 中東の衛星テレビ局アルアラビーヤが放映した映像によると、大佐の遺体が運ばれた北西部ミスラタでは20日、遺体を乗せた反カダフィ派部隊の車両が市中を回った。殺到した群衆からは、大佐を罵(ののし)る言葉とともに、「犠牲者の血は無駄ではなかった!」と歓喜の声が上がった。 首都トリポリでも多くの市民が反カダフィ派の旗を持って街へ繰り出し、夜もお祭り騒ぎが続いた。 一方、トリポリで記者会見した評議会のジブリル暫定首相は同日、大佐の最有力後継候補と目された次男サイフルイスラム氏がシルト脱出後、近郊の村に潜伏しているのをほぼ特定し