「飽食の現代人は朝食を抜くべきだ」「いや、朝から糖質だけでも取らないと脳が働かないんじゃないか」−ここ数年、朝食の有無や内容をめぐる論争がかまびすしい。そこに驚くべき最新データが明らかになった。「朝食は取るだけではだめ、バランスが大切」という考え方だ。 これまで日本臨床栄養学会による研究発表では「午前中の知的作業に対し、疲労を予防し、集中力を高めて維持し、作業率を高めるのに朝食摂取は重要であることは明確」とされてきた。 これに加え、最近の研究では「朝食で脳を働かせるためには糖質だけでは不十分であり、タンパク質や脂質などバランスのよい栄養素が必要」と説いている。 これに驚いたのが、「DS脳トレ」の監修や数多くの著作で知られる脳科学者・東北大学加齢研究所の川島隆太教授。教授をはじめとする脳科学者らはこれまで、「脳内にはエネルギーを保存する場所がないため、脳を働かせるためには常にブドウ糖(