東京・上野で昨年5月、指定暴力団山口組系組員3人に現金などを奪われた強盗傷害事件の被害者が8日、山口組6代目組長の篠田建市受刑者(67)(銃刀法違反罪で服役中)らを相手取り、奪われた現金や慰謝料など約1500万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。 警視庁によると、同月施行の改正暴力団対策法に基づいて、指定暴力団トップの民事上の責任を問う訴訟は全国初。 原告代理人によると、原告側は、上野のクラブを経営するタイ人女性(51)ら8人。被告は篠田組長と事件を起こした山口組系3次団体の組員(41)ら3人。 改正前の暴対法は、指定暴力団トップの民事上の責任について暴力団同士の対立抗争で市民が巻き込まれた場合に限られていたが、改正後、末端組員による経済的被害も賠償を求めることが可能になった。 判決などによると、組員3人らは昨年5月、上野のクラブに押し入って経営者をバットで殴り、現金約290万円