2013年8月29日のブックマーク (1件)

  • 川辺 - ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ

    町の住宅地を抜けて、赤と白の電波塔に見守られた大きなカーブを曲がっていくと、そのまま燕川の土手の犬走りにつながる。立ちこぎのマウンテンバイクを走らせて堤防までの坂を一気に上がると、見上げていた青い空が緑と川をしたがえた明るい景色に変わり、風が強くふき始める。 背の高い草で川とへだてられた河川敷には、サッカーのグラウンドと野球のグラウンドが何面もつめこまれて、むこう岸の土手はきれいな黄みどり色の帯をすぐそこの海の方までのばしていくところだ。絵の具の水入れにできるような青色をした大きな川を見下ろしながら、ぼくはすぐ反対にある坂をくだる。ぐんとスピードが上がる。上がるけれど、チャックを開けている半そでのパーカーの背中が大きな風を受けて重たくふくらむせいで、思ったほどには前に進まない。 もどかしい気持ちのまま坂をくだりきってしまうと、背の高い草が視界をさえぎって川が見えなくなる。川沿いの荒れた道

    川辺 - ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ