ブックマーク / nejimaki-sibainu.com (94)

  • 「VRおじさんの初恋」って何だったのか?

    「現実世界」と「バーチャル世界」。2つの世界を行き交いながら、中年サラリーマンの初恋を描く新しい形のヒューマンドラマ 人生において成功体験と言えるものが無い、中年の独身男性・直樹(野間口徹)。年下の上... 始めのうちは、人との関わりを避けVR世界に没頭する直樹に共感していました。「銀河鉄道の夜」を連想させるCGの完成度の高さ、ホナミ役の井桁さんの可憐で無邪気な可愛さや直樹役の倉沢さんの無気力でどこか悲しげでなげやりな演技に見事にハマりました。(^_^;)そして毎日のように遅刻をして上司(細田 善彦さん)にリストラを何度も勧められる苦しい現実とのギャップがVR世界の素晴らしさをより引き立たせてくれました。 でも、後半になると僕自身がギャップに悩まされる事になりました。ホナミのアバターは会社の同僚・佐々木さん(堀内敬子さん)ではないかと単純に思っていましたし、現実の穂波と会った後も、娘の飛鳥

    「VRおじさんの初恋」って何だったのか?
    nejimki
    nejimki 2024/05/26
    「VRおじさんの初恋」って何だったのか?
  • これが柴犬の移住先を探す旅の4日目の出来事だった…。

    最終的な移住候補地として、通っていた大学のある街(東京都町田市)にまた行ってみようと思った。今日は当はジムに行く日だったが、たまにはルーティンを変えてみた。昨日、鬼滅の刃を衝動的に読みたくなって夜更かしをしてしまった事(^_^;)、小雨交じりだったが涼しくて散歩するにはちょうど良い日だったせいかもしれない。お昼過ぎに最寄り駅に着いて、とりあえずはまたキャンパスまで行ってみることにした。ただ今回は移住先としての意識を持って、周囲をくまなく見渡しながら歩いてみた。改めて見てみると自然が多いところだった。基的には住宅が多いが丘の上のような所に建っており、その周囲にはどこもかしこも木々が生い茂っている。賃貸物件も学生向けが多いのだろうが、そこそこあった。 キャンパスでは、また自販機でコーヒーを買って同じベンチに座って飲んだが、今日は前回感じたタイムスリップしたような気分にはならなかった。まだ2

    これが柴犬の移住先を探す旅の4日目の出来事だった…。
    nejimki
    nejimki 2024/05/19
    これが柴犬の移住先を探す旅の4日目の出来事だった…。
  • これが柴犬の移住先を探す旅の3日目の出来事だった…。

    GW後半の最終日に、過去に自分が住んでいた場所を巡ってみた。 ■行ってみた場所 1.大学生の頃、2年間住んでいたアパート 東京都町田市 2.通っていた大学 東京都町田市 3.生家(4才くらいまで住んでいた) 東京都大田区 4.離婚する直前まで、5年くらい住んでいたマンション 横浜市港北区 ■乗り継いだ電車 東横線、JR横浜線、小田急線、JR南武線、東急多摩川線 まず向かったのは、大学生の頃に住んでいたアパート。家賃3万円、風呂、トイレ共同だったボロアパートは影も形も無かった。街並みもすっかり変わっており、にんにくたっぷりのガツンとくる焼き肉定がとても安い値段でべられた定屋の跡地には美容院が建っていた。 でもその街は元々小洒落た街で駅前には小中高一貫のお上品な大学があり、休日にも常に警備員が立っていて、不審者が侵入しないか常に目を光らせていた。僕が行った日も休日なのに警備員がいて、ああ

    これが柴犬の移住先を探す旅の3日目の出来事だった…。
    nejimki
    nejimki 2024/05/15
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  • 移住先を探して…その2

    GW後半の初日に、過去に自分が住んでいた場所を巡ってみました。 ■行ってみた場所 1.小学校から高校まで住んだ実家(一部大学生の頃まで) 埼玉県春日部市 2.転職先が決まって結婚してから約10年間住んだマンション 埼玉県さいたま市緑区 3.大学卒業後、就職してから約10年間住んだアパート 川崎市多摩区 ■乗り継いだ電車 東横線、地下鉄日比谷線、東武スカイツリーライン、JR武蔵野線、JR南武線 まず向かったのは埼玉の実家があった場所。母の介護をしていた2年前は週1で往復5時間かけて通っていましたが、母が亡くなってからは1年ぶりくらいでした。それほど月日は経っていなかったのですが、駅に降り立ったときは不思議と懐かしさがこみあげてきました。1周期の時に兄からは土地が売れ、家は解体したと知らされていたので空き地を想像していましたが、行ってみるとすでに建売住宅があり展示場になっていました。唖然としま

    移住先を探して…その2
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    nejimki 2024/05/12
    移住先を探して…その2
  • 移住先を探して…前編

    GW前半に「ふるさと回帰支援センター」で紹介された移住先を見てきました。紹介されたのは神奈川県、静岡県、長野県の3県でしたが、まずは近場の神奈川県の二宮町に行ってみることにしました。職場がある横浜から電車で40分くらいなので通勤圏内です。そのせいか、神奈川の担当者の方が一番熱心に勧めてくれた気がします。年齢考えたら転職するよりも現実的と思われたんでしょうね(^^;) 東海道線の二宮駅を降りてから、まずは吾山公園という小高い山の上にある公園を目指しました。駅から頂上まで約30分くらいだったでしょうか。標高136.2mなのでそれほど高い山ではなかったんですが、情けないことに普段デスクワークをしている自分には険しい山道の階段が果てしなく続いてるように感じました。(>_<)

    移住先を探して…前編
    nejimki
    nejimki 2024/05/11
    移住先を探して…前編
  • 「葬送のフリーレン」の挿入歌を比較してみた。

    毎週金曜よる11時放送!原作: 山田鐘人・アベツカサ(小学館「週刊少年サンデー」連載中)、マンガ賞2021 大賞受賞作が待望のTVアニメ化!“魔王を倒した後の世界”を舞台に繰り広げられる、魔法使いフリ... 今回は第2クールまでのオープニングとエンディング曲、3曲について比較してみました。 ・第1クールOP YOASOBI「勇者」 ・第2クールOP ヨルシカ「晴る(はる)」 ・第1・2クールED milet(ミレイ)「Anytime Anywhere」 YOASOBIの「勇者」はストーリーを忠実にイメージして作られた曲という印象です。元々、YOASOBI小説を楽曲化するプロジェクトから誕生したユニットなので当たり前なのでしょうが。特にストーリーを細部まで把握しているなと感心したのが下記のフレーズです。 私が一人にならないように あの旅を思い出せるように 残された目印 YOASOBI「勇者

    「葬送のフリーレン」の挿入歌を比較してみた。
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    nejimki 2024/05/04
    葬送のフリーレンの挿入歌を比較してみた。
  • 村上春樹さんの「職業としての小説家」を読んでみた。

    「村上春樹」は小説家としてどう歩んで来たか――作家デビューから現在までの軌跡、長編小説の書き方や文章を書き続ける姿勢などを、著者自身が豊富な具体例とエピソードを交えて語り尽くす。文学賞について、オリジ... 「風の歌を聴け」を初めて読んだとき、僕は確か二十歳くらいでしたが斬新な文体と世界観にすっかり虜になりました。これは、サリンジャーの「キャッチャーインザライ」を読んだとき以来の衝撃でした。それまでといえば星新一さんのショートショートくらいしか読んだことしかなかったのですが、それからは村上さんの作品をむさぼるように読み始めるようになりました。 なぜあのような斬新な文体を作り上げられたかについてですが、書の中で村上さんは一度日語で書いた小説が全く面白くなかったので、英文で書いてみてそれを日語に翻訳する作業をおこなったと書かれていました。元々洋書を原書で読んでいたような方だからこそ生ま

    村上春樹さんの「職業としての小説家」を読んでみた。
    nejimki
    nejimki 2024/04/28
    村上春樹さんの「職業としての小説家」を読んでみた。
  • 『Believe-君にかける橋-』意外に面白かった。

    キムタクのドラマ、君にかける橋の第1話を見ましたが、意外と言っては失礼ですが面白かったです。若い頃は「どんな役をやってもキムタクになってしまう。」とよく揶揄されていましたが、年齢を重ねて、逆に与えられた役を自分に投影できるようになってきた気がします。今回は特に、軽快なアクションやチャラい一面もあり、最近目立っていたどこか影のある暗い役から脱却しているように思います。何よりも圧倒的な存在感がありますね。 他のキャストも良い役者さんを揃えているんですが、上川隆也さん、斎藤工さんが出演していたので『Bg~身辺警護人~』を思い出しました。もちろん、役柄は全く違いますが。監督さんが同じだからですかね?これから木村組ともいうべきキャストになっていくんでしょうか。

    『Believe-君にかける橋-』意外に面白かった。
    nejimki
    nejimki 2024/04/27
    『Believe-君にかける橋-』意外に面白かった。
  • VRおじさんの初恋は野間口さんワールド!

    NHKの夜ドラ、VRおじさんの初恋のこれからの展開が待ち遠しいです。一体、どうなっていくんだろう?現実のホナミの個人情報を不正に入手して、会いに行った相手が自分より年上(70才くらいの方でしょうか?)の男性(坂東彌十郎)さんでしたが、VR上の役、(井桁弘恵さん)とのギャップが大きすぎて、あれれっ?って思いましたが逆にリアリティがありましたね。 現実はやっぱり甘くないというかこういうものかと。ただ、その後も現実世界でランチに誘われて断れずに、自宅に行ってしまうなど、直樹(野間口徹さん)の優柔不断さや人の良さを感じられました。他のキャストの方も個性的でキャラが立っており面白いんですが、なんと言っても、野間口さんのあの無気力感漂う存在感があってこそドラマが成り立っているように思います。

    VRおじさんの初恋は野間口さんワールド!
    nejimki
    nejimki 2024/04/25
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  • 「つくたべ」って何だったのか?

    NHKの夜ドラ「作りたい女とべたい女」を何気なく見ていました。一緒にご飯を作って美味しそうにべるだけのドラマでしたが、何でそれだけの話なのに、こんなに目が離せないんだろうと不思議に思いながらその世界観に引き込まれていました。 もちろん背景にはジェンダーレスというテーマがあり、野さん(比嘉愛未さん)と春日さん(西野恵未)のお互いのセンシティブな性格と複雑な家庭環境などがありましたが、僕には最後まで二人のことをとても仲の良い友人同士としてしか見ることができませんでした。 結局、僕が見たかったのは春日さんの豪快なべっぷりと、それを見て嬉しそうに微笑んでいる野さんの顔だったのかなと思います。野さんが春日さんに見とれてついついべるのを忘れてしまい、「べないんですか?」と言われてしまうところなんかはとても「ホワホワ」してしまいましたね。(^^;)事中にほとんど会話が無いのもよかったで

    「つくたべ」って何だったのか?
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    nejimki 2024/04/20
    「つくたべ」って何だったのか?
  • 頑張るの活用形(VRおじさん-序章-)

    人に「頑張れ」って言われる事が当にしんどい時がある。そんな時は口に出しては言わないけど、「もう頑張ってるよ」「これ以上、頑張れないんだよ」って思う。 「もう頑張らなくていいよ。」って言われると気持ちが楽になる反面、自分が見捨てられたような、「出来ない人」と判定されたようで情けない気持ちになる。時には、ひねくれて逆に頑張ってやろうじゃないかと奮起する時すらある。 「頑張りましょう!」って言われると、同じ方向を向いている人で同レベルのスキル、モチベーションを持っている人だったら、すごく励みになる。キツいのは自分だけじゃないと思えると気持ちも楽になる。でも例えば自分より全然スキルの高い人に言われると当にしんどい。「俺の事は放っておいて、とっとと先に行ってくれよ。」と思う。 「頑張ってるね。」と言われるとこれは素直に嬉しい。でも実はまだ余力を残していて全然頑張っていないと思っている時は、ズルを

    頑張るの活用形(VRおじさん-序章-)
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    nejimki 2024/04/14
    頑張るの活用形(VRおじさん-序章-)
  • お腹に響く、みゆきさんの歌声

    「NHK MUSIC SPECIAL 中島みゆき ~映像に命をふきこむ歌~」という番組を見た。チコちゃんが終わって、旅サラダを見ていたらあまり面白くなかったので何気なくNHKにチャンネルを戻したらやっていて思わず魅入ってしまった。曲目は「地上の星」「ヘッドライト・テールライト」「麦の唄」「空と君のあいだに」「銀の龍の背に乗って」などかつてのドラマやドキュメンタリー番組のなどの主題歌になっていたものだ。 心を鷲づかみにされた。今までは紅白で1曲聴いてみて、「ああ、良かったな。」と思うくらいだったがまとめてライブで見てみると圧倒されてしまった。MISIAの曲が胸に響く曲だとすると、みゆきさんの歌はお腹に響く曲だ。特に印象に残ったのはまずは「麦の歌」これは朝ドラの「マッサン」の主題歌になった曲だ。

    お腹に響く、みゆきさんの歌声
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    nejimki 2024/04/13
    お腹に響く、みゆきさんの歌声
  • 「すずめの戸締まり」があまり響かなかったのは何でだろう?

    すずめの戸締まり、期待して見ていたんだけど残念ながら僕には響かなかった。この映画を好きな人がきっと沢山いて、批判的なことを書いてしまうのは申し訳ないから控えた方がいいなと思いながらどうしてもモヤモヤしてしまい、書かずにはいられませんでした。 気になってしまった細かいところはたくさんあったんだけど、それを書くと切りが無いので大きなところだけにします。 まずは、閉じ師とは何なのかが解らなかった。役割は解ったけど、災害は地震だけなのか?洪水もあるだろうし、雷や台風みたいな自然災害は他にもあるんじゃないかと。また一人だけでその役割をするのは、しかも教職を取って続けていくのは不可能なんじゃないか?だとしたら仲間がいて、草太は椅子にされた時点で、すずめよりも先に仲間やもしくは家族に助けをもとめるべきだったんじゃないかと思ってしまいました。 何よりも、すずめがどういう女の子だったのか?学校で友達とうまく

    「すずめの戸締まり」があまり響かなかったのは何でだろう?
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    nejimki 2024/04/07
    「すずめの戸締まり」があまり響かなかったのは何でだろう?
  • 星野源さんのアルバムを聞くようになった

    こんにちは、柴犬です。最近、星野源さんのアルバムをサブスクでよく聴くようになりました。実は今まで、気に入った曲は単発で聴いたり、カラオケで歌ったりしていましたが、アルバム自体を丸っと聴いたことはなかったんです。 では、なぜ聴こうと思ったかというと、NHKで深夜にやっていた「おげんさんのサブスク堂」という番組を見たのがきっかけです。これはおげんさん(星野源)と豊豊さん(松重豊)さんがゲストを迎えてそれぞれ自分の好きな音楽について、私生活のエピソードも交えて語り合う番組なんですが、これがまた、方向性がなく自由奔放で面白かったんですね。これを見てしまうと、次の日、会社行くのやめようかと思ってしまうくらいでした(^_^;) “音楽”と“だらだらお話する”のが大好きな「おげんさん一家」がみんなと一緒に「音楽で遊ぶ」番組、それが「おげんさんといっしょ」 お届けするのは「ゆるい音楽」と「だらだらトーク」

    星野源さんのアルバムを聞くようになった
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    nejimki 2024/03/31
    星野源さんのアルバムを聞くようになった
  • 小説を書かなくなって…

    こんばんは、柴犬です。小説を書かなくなってまだたったの2ヶ月なんですが、ずいぶん長い間、書いていないような気がします。これからまた書けるのかなぁなんて不安になったりしていますが、自分なりに優先順位があり、それを黙々とこなしている状態ですね。 言い訳っぽいですが、何しろ小説を書いていると、他の事が何にも出来なくなっちゃうんですよ(^^;)困ったのはまず、が読めなくなっていたこと。アニメやドラマや映画は結構見ていましたが、活字を読んでも頭に入らずイメージが浮かんでこないので、面白くないんですね。これは自分の中のメモリが書く方で一杯一杯になってしまったからかも知れないんですが、物書きとしては致命傷と思いました。(>o<) そのため、一念発起してこの2ヶ月で図書館に行って4冊ほど小説を借りて読んでみました。借りたは村上龍さんの『55歳からのハローライフ』、角田光代さんの『空の拳』とその続編の『

    小説を書かなくなって…
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    nejimki 2024/03/29
    小説を書かなくなって…
  • 旅の目的って…

    こんにちは。久しぶりのエッセイです。今日は天気が良かったので久しぶりに休日に電車に乗って遊びに行きました。初めは藤沢から江ノ電に乗って長谷で降りて海岸まで行こうと思っていたのですが、最近、体調が芳しくないので面倒になり横浜JRに乗り換えずにそのまま、終点の元町中華街まで行きました。 駅を降りてからは山下公園まで歩き、しばらくは海の見えるベンチに座ってひたすら「ぼー」っとしていました。長編小説を書き終えてから、心身ともにエネルギーを使い果たしたのか何もやる気が起きず、体調も悪くなり、何をするのも億劫だったので、ちょっと頭を空っぽにしたいなと思ってました。 人的にはもっとこう、靄が晴れたような充実感があり、新しい発見や閃きがあるのではないかと思っていましたが、ゴールは想像していたような物ではありませんでした。もちろん、やり切った感が無い訳ではありませんが、燃え尽きてしまった感覚の方が大きか

    旅の目的って…
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    nejimki 2024/03/17
    旅の目的って…
  • 王妃のための失われた王国19-エピローグ-

    王妃の物語が完成してから、季節は瞬く間に過ぎていった。新しい年を迎え、母の1周忌も無事に終わり、僕の中で母に対して抱えていた様々な想いは徐々に薄れていった。母の事を考える時間は減り、家族の間でも話題になる事は少なくなっていった。故人というものはこうして忘れられていくものなのだろう、そう実感していた。 母の介護をしていた頃に比べると、僕が自由に使える時間は格段に増えていたが、新たな物語を書こうという気には全くなれなかった。物語を書き切った事で、僕を駆り立てていた何かは消え、最後に残っていた燃えかすのような想いも、母の死とともに完全に消滅してしまっていたからだ。 それからの日々を僕はなるべく家族と過ごす時間に充てるようにした。週末には家族でドライブや小旅行に出かけたり、夜更かしして颯太とゲームを楽しんだりした。そして美穂と颯太がどう感じていたかは解らないが、二人に物語を話したことで、家族の絆の

    王妃のための失われた王国19-エピローグ-
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    nejimki 2024/01/28
    王妃のための失われた王国19-エピローグ-
  • 王妃のための失われた王国18-母の死と融和-

    母が危篤になったと兄から電話があったのは、お正月休みが過ぎてすぐのことだった。僕は、ちょうど会社に行く準備をしている所だった。 「シュン、いよいよあの人が危ないそうだ。すぐ来られるか?」 「ああ、ちょうど出勤前で出かける準備をしていたから1時間もあれば行けると思う。」 「解った。じゃあ、現地で会おう。」 「ちょっと待って。マサ兄、どんな状態なの?もう意識がなくて話も出来ないの?」 「正確に言うと、朦朧としているがぎりぎり意識はある。話をするなら最後の機会になるだろう。だから来て欲しかったんだ。」 「解ったよ。それなら美穂と颯太も連れて行く。」 「そうしてくれ、じゃあな。」 マサ兄はそう言って電話を切った。 僕は会社に電話を入れ、事情を伝え休暇の申請をした。それから美穂と颯太にも準備ができたらホスピスまで来て欲しいと伝えた。幸い美穂の会社はまだ正月休み中で、颯太の学校も冬休みだった。僕は先に

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    nejimki 2024/01/14
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  • 王妃のための失われた王国17-復興、そして同窓会-

    王妃が国政に復帰してから、また数年が過ぎた。王妃は今では皇太后と呼ばれるようになっていた。皇太后はかつての経験と持ち前の行動力で手腕を発揮して、国王ヒソップをサポートして様々な問題点をクリアしていった。混乱を極めていた国内の情勢は徐々に落ち着きを取り戻し、それに伴い皇太后と国王ヒソップに対する国民の支持も高まっていった。 アリゼの元に兄イルファンからの手紙が届いたのはその頃だった。 親愛なるアリゼ ずいぶんとご無沙汰しているね。その後、ご家族ともに元気に暮らしているだろうか?俺から手紙が届いてさぞかし驚いているだろう。おそらく、船が難破した事はそちらにも伝わっているだろうから、ひょっとしたら亡霊か何かが手紙を書いていると思われるかも知れないな。 冗談はさておき、数年前に俺の船は大きな渦潮に巻き込まれて難破して名も知らぬ小さな島に座礁した。それでも運良く島の人達に助けられ生き延びることができ

    王妃のための失われた王国17-復興、そして同窓会-
    nejimki
    nejimki 2024/01/08
    王妃のための失われた王国17-復興、そして同窓会-
  • 王妃のための失われた王国16-親子の和解-

    母が聞きたかった曲は、思った通り島倉千代子の「この世の花」だった。母は僕がカセットテープを持って行くと、毎日のように聞くようになった。兄が気を利かせダビングをして、その曲だけが何度も繰り返されるテープを作ってあげると母はとても喜んでいた。 母がホスピスへ転院してから僕は週末には欠かさず見舞いに行くようになっていた。その間に並行して家にある不要物の整理をし、王妃の物語の続編にも取りかかっていたので、多忙な日々が続いたが、それでも母が亡くなる前に物語を完成させたいという思いは以前より強まっていた。 次の話は王妃が軟禁された後から始まる。 ネネの葬儀が終わり数日が過ぎた。アリゼはバハリやルイカとともに遺品の整理に追われていた。必要な物と不要な物とを整理し、形見分けとしてネネの身につけていた装飾品などをバハリから譲り受けた。その時にふと、タフラから渡された桐の箱が目に入った。お礼の品としてプロムス

    王妃のための失われた王国16-親子の和解-
    nejimki
    nejimki 2024/01/06
    王妃のための失われた王国16-親子の和解-