「若者が動画を倍速で見ている」という話がネットで話題になった。ソーシャルネイティブで他者の共感とコスパを重視する現在の若者=Z世代は、共通の話題となる映像作品を早送りで見ている(のはいかがなものか)というのがその論調だが、果たして本当にそうなのか? 大学でのアンケートを基にその実態と本質を考えたい。 メディア接触・コンテンツ密度・咀嚼(そしゃく)スピード本題に入る前にメディアとコンテンツの関係を押さえておきたい。大学のメディア系の講義で学生に分かりやすく単純化して伝える話でもあるのだが、メディアが「お皿」でコンテンツが「料理」という関係に喩えたりする。同じ物語というコンテンツ(料理)でも、それを載せるメディア(お皿)の形が変われば、たとえ材料が同じでも料理の味わい方やその価値が変わるということだ。 そして、一口にコンテンツと言っても、シーケンシャル(連続的)に受け取らなければ意味を把握しづ
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