社交の場面でドギマギした経験は誰にでもあるだろう。だが、なかにはそうした場面で不安になりすぎる人もいる。「社交不安」とは何か、どう緩和できるのか、米国の臨床心理学者が解説する。 「パーティに参加すると、全員から見られていると感じます。鼓動は速まり、顔は赤くなり、胃も痛くなる。みんなが私を批判しているに違いない。私の容姿から、歩き方、話し方、食べ方までも。 そのうちに、社交的な場をますます避けるようになりました。不安に耐えられないからです。この孤立感に心が折れそうです」 こういった話を、社交不安を抱える私の患者たちからよく聞く。心理学者の私は、社交不安が、最も多い受診理由のひとつになっていることに気づいた。パンデミックも相まって、ソーシャルメディアや人とのバーチャルな関わり方が増えてきてからはなおさらだ。 社交不安症は、米国では2番目に多い不安障害だ(特定の恐怖症に次ぐ)。米国では成人および