星空にあこがれた少女は、お母さんになって宇宙へ飛び立った。 日本人宇宙飛行士の山崎直子さん(39)を乗せたスペースシャトル「ディスカバリー」は五日朝(日本時間同日夜)、フロリダの空にきらめく軌跡を残して無事打ち上げられた。 発射台に向かうバスに乗り込む直前、山崎さんは報道陣に向かって親指を立ててニッコリと笑い、「行ってきます。頑張ります」と手を振った。 山崎さんは近著「何とかなるさ!」(サンマーク出版)で「一度だけ挫折を感じたことがある」と告白、「それは夫が環境適応障害になったとき」と述べている。妻の訓練を支えるため、会社を辞めて「主夫」を引き受け渡米した大地さんが一時、心の病に。家庭崩壊の危機も訪れた。 子育てしながら飛行士を続けることの難しさ。米航空宇宙局(NASA)の先輩女性飛行士に「それは不可能ではなく、挑戦に値すること」と励まされ、前を向き続けた。 大地さんはシャトルに乗り込む妻