福島原発の事故を境に、日常的に語られるようになった放射能問題。家庭生活にとって、特に深刻なのは食べ物への影響だ。台所ではどう対処すればいいのか-。そんな悩みを背景に、「放射能と食の安全」に関わる書籍が売れている。 (宮本直子) 一九七〇年に創刊の月刊誌「食べもの通信」。もともとは、五、六〇年代に森永ヒ素ミルク事件など食の問題が相次ぎ、六九年に五人の栄養士が「子どもたちの命を守るために食の問題を専門に勉強する会を」として「家庭栄養研究会」を発足、会報として創刊したのが、それだ。現在は、五十~七十代の十人が手弁当で編集している。