取調室で「カツ丼」は食べられません-。和歌山県警で2月、取り調べ中の容疑者にインスタントコーヒーを飲ませていた取調官が「便宜供与」に当たる恐れがあるとして指導を受けていたことが1日、県警への取材で分かった。 県警は内規で、取調室では水道水か公費購入のお茶以外は提供しないと定めており、担当者は「厳しいと言われるかもしれないが、容疑者には留置施設で3食与えている。それ以外は便宜供与につながる恐れがある」と話している。 全国の警察本部は昨年4月、国家公安委員会規則が定めた「取り調べ監督官制度」の本格運用を開始。監督官が透視鏡越しに取調室内の状況を把握し、問題のある行為がないか確認している。 問題行為の1つとしている便宜供与に関連し、警察庁は昨年7月、取り調べ中は「水、お茶、お湯の提供にとどめるよう検討すること」と指導。刑事ドラマで定番の「カツ丼、食うか」「たばこ、吸うか」などのシーンは、現実では