一時期ほどにはマスコミに登場することが少なくなった「ニート」という言葉を、久しぶりに見たのは読売新聞に掲載されたコラムだった。 NPO法人「育て上げ」ネット理事長の工藤 啓(くどう・けい)さんが「『ニート』の本音」という題名で3回にわたって連載コラムを書かれた。 工藤さんは淡々と、でも暖かい目を持ちながら、世間の人たちには誤解されやすいニートの人たちの気持ちについて丁寧に書かれている。その一部をご紹介したい。 【ニートの本音】(1) 昼夜逆転生活、本当の理由 (5月30日) 明け方に就寝し、夕方ごろに起きる。テレビを見るか、ゲームか、ネットゲームか――。何をしていたのかを聞く前に大体わかっているが、「だらけた生活を送る怠慢な若者」と判断するのは早計である。大切なのは、なぜ、昼夜逆転するのかを考えることだ。 夜中に若者がコンビニエンスストアにいても、誰も違和感を持たない。ある若者は「夜の外出
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