この前、iPodに入っていた坂本真綾の「ユッカ」を久しぶりに聴いて、ある一節に衝撃を受けた。この曲のキモといっていいところだ。 どうにもならないことやどうしようもない気持ち / そんなものがきっと道を決めていく 本当にそう思う。飢餓、焦燥、絶望、怒り、喪失。そんな不条理さに相対したとき、自分の中の澱みが燃料に転化する。その感覚を持つことこそがサバイバルへの一歩だと思う。 総表現社会ではまったく逆だ。 「どうにかなりそうなことやネットで後押しされた気持ち」が道を決めていく。ネット社会での起業家精神、あるいは狂気は、ネットの声に後押しされたものだ。著作権などネットのこちら側への反抗は、已むに已まれぬ闘争ではなく、ネットの総意に乗っかった出来レースであり事大主義でしかない。 セレンディピティについても同様のことを感じる。カーボンナノチューブで有名な飯島先生がセレンディピティについて、ちゃんと準備