かつて樹皮や石に彫り刻んだ「文字」は、書きやすく保存性にも優れた紙の誕生によって世界の歴史や文化を記録し、電子機器の発達によってデジタル化を遂げた現代でもコミュニケーションの疎通は変わることなく受け継がれている。 1980年代。ゲームの攻略法をプレイヤー同士で共有しあう情報伝達手段だった「コミュニケーションノート」はゲームセンター独自のコミュニケーション文化であり、ゲームセンターがサービス業の側面を持つようになった1990年代以降はレバー・ボタンのメンテナンスや基板の入れ替えに関するリクエストなどを聞き入れる目安箱として店と客の架け橋の役割を持つようになった。 誰もが読み書きできることから、ゲームがクリアできないことへの憤りをぶつける者や、他ゲーム勢への愚痴を書く者、お気に入りのゲームに登場するキャラクターまたはオリジナルのイラストを描く者など、リアルでありながらネット上の匿名掲示板のよう